いまさら聞けない相続税の仕組み

いまさら聞けない相続税の仕組み

相続対策の専門家が相続問題をさまざまな面から、分かりやすく解説する相続知恵袋です。なかなか人には聞けない相続問題。あなたにとって目からウロコが落ちる回答がきっとあります。毎月発信しておりますので、ぜひご覧ください。

遺留分減殺請求権とは?

争族対策の為に遺言書の作成を勧める事があります。それは、遺言書は被相続人である親の意向であるから残された相続人は遺言書通りに従うはずだ。だから、揉めるような遺産分割の話をせずに解決。という理屈です。

 

しかし、その遺言書に納得いかなくて揉める事もあります。揉める原因で多いのは“誰か1人に全部の財産を相続させる”という遺言書です。相続人には遺留分という必ず受け取る事の出来る最低限度の権利が法律によって与えられています。

 

では、もし“誰か1人がすべての財産を相続させる。”

 

もしくは、相続人に到底不利な内容の遺言書があった場合にはどうするか?

 

それは?「遺留分減殺請求」を行使します。

 

遺留分減殺請求とは?

 

●遺留分減資請求が行使できる者

・代襲属人を含む子、直系尊属(父母・祖父母)、配偶者

兄弟姉妹には遺留分減殺請求の権利はありません。

 

●遺留分によって得られる財産の割合

・直系尊属のみが相続人の場合は財産の3分の1

・その他の場合は財産の2分の1

 

●各相続人の遺留分の額

・遺留分の財産の額=相続人の財産+生前贈与の価額-債務

・各相続人の遺留分額=遺留分の財産の額×各相続人の遺留分-特別受益額

 

※相続財産に加算される【贈与】とは相続開始1年以内のものに限られます。また、相続人に対してなされた贈与で特別受益に当るものは1年以上前であってもすべて加算されます。

この財産の額の算定する事が複雑です。

 

●遺留分侵害額

・各相続人の遺留分額-相続によって得た額+負担すべき債務額

 

では、減殺請求の方法は?

 

必ずしも裁判上の請求による必要はなく、意志表示だけで効力は生じます。しかし、裁判外で請求する場合には後日証拠の為、【内容証明郵便】による請求が一般的です。

 

また、遺言執行者がいる場合は遺言執行者にも減殺請求権を行使する旨を知らせておきます。その後の話し合いや、場合によっては調停や訴訟によって遺留分に見合う財産を取り戻すことになります。

 

減殺請求権の時効は、財産の遺贈や贈与があった事を知った日から1年以内、また相続開始の時から10年を経過したときになります。

 

せっかくの争族対策の為の遺言書。

 

遺留分を考慮した遺言書である事がより良い対策と言えると思います。

 

株式会社大成経営開発  岡村泰

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