いまさら聞けない相続税の仕組み

いまさら聞けない相続税の仕組み

相続対策の専門家が相続問題をさまざまな面から、分かりやすく解説する相続知恵袋です。なかなか人には聞けない相続問題。あなたにとって目からウロコが落ちる回答がきっとあります。毎月発信しておりますので、ぜひご覧ください。

赤字でも融資が出る?

「赤字だと、銀行からの融資は厳しい!!」 そんな話を良く耳にします。しかし、損益計算書の利益が赤字でも、銀行が融資を出す時があります。利益が赤字であることで絶対に銀行は融資を出さない!というわけではありません。

 

利益が赤字でも、融資を出すケースとは?

 

■1. 赤字であっても、当期純利益が赤字であったのであり、営業利益・経常利益が黒字である。

融資を行った後の返済の原資は、企業が事業で稼ぐ利益により生み出される金額です。営業利益・経常利益が赤字であるということは、返済の原資がない企業ということなり、銀行は「どうやって返すの?」という見方をします。こういう見方をされると、新規融資は困難です。しかし、営業利益・経常利益、ともに黒字であるが、当期純利益が赤字であるというのは、その期、不動産の売却損、退職金などの特別損失があった為で、来期以降その特別損失がなくなり、黒字になると考え、融資を出しやすくなります。

 

■2. 赤字であったのは、その期のみの特殊要因によるものであり、次の決算では黒字が確実である。

災害や風評などにより、業績が一時的に悪化することがあります。例えば、東日本大震災ではあらゆる業界の企業に大きな影響が出ましたが、その中で特に旅行業界に大きな影響が出て、売上が大きく下がりました。このような特殊要因により赤字になったが、それが収まることにより、次の決算では黒字確実であると銀行が見ることによって、銀行は融資を出しやすくなります。

 

ただし、その企業は次の決算で黒字になるだろう、と銀行は勝手に見てくれるわけではありません。企業側から、次の決算では黒字確実であることを銀行にアピールしていくことが大事です。

 

アピールする資料には、

【経営計画書】

今後3~5 年の損益計画を含めた経営計画書です。そこで、次の決算で黒字になることを数字で示すとともに、その根拠も示します。

 

【直近の試算表】

前回の決算では赤字であっても、今期の直近月までの試算表で黒字になっていれば、今期は黒字で推移していることを銀行は確認することができます。

 

赤字であっても銀行が融資を出す場合を見てみましたが、赤字企業にはやはり銀行は融資を出しにくいのも事実です。赤字企業であれば、すぐにでも取引銀行それぞれの自社への融資スタンスを探り、融資が困難であれば、現在の融資返済を減額や猶予するリスケジュール交渉を検討すべきだと考えます。

 

株式会社船井財産コンサルタンツ熊本 岡村泰